結婚式の華やかなハイライトとして、当たり前のようにプログラムに組み込まれる「お色直し」。 純白のウエディングドレスから、色鮮やかなカラードレスや和装へと姿を変えて再入場する瞬間は、たしかにゲストの目を惹く華やかな演出です。

しかし、レストランウェディングを選ばれる大人世代のおふたりの中には、お色直しの時間に対して、静かな疑問を抱く方が増えています。

「お色直しで30分以上も中座してしまうと、せっかく来てくれたゲストと一緒に過ごす時間が減ってしまうのではないか」 「美味しいお料理をゆっくり食べてほしいのに、主役が不在の時間を作るのはもったいない気がする」

衣装を何着も着替えることよりも、目の前の大切な人たちと過ごす「一分一秒」にこそ価値を置きたい。 今回は、元ドレススタイリストの審美眼を持ち、数々の洗練されたウエディングを手がけてきたLiiNA代表でありプランナーの金子に、LiiNAマガジン編集部がインタビューを行いました。

レストランウェディングにおいて「お色直しをしない」という選択がもたらす、ゲストとの豊かな時間と、衣装を変えずに印象をガラリと変える大人のスタイリング術について紐解いていきます。

お色直しの「中座」が奪う、ゲストとの貴重な時間

LiiNAマガジン編集部(以下、編集部): 本日はよろしくお願いします。レストランウェディングをご検討されているおふたりから、「お色直しはした方がいいのでしょうか?」と相談されることは多いですか?

LiiNA代表/ウエディングプランナー 金子(以下、金子): はい、とてもよくいただきます。「結婚式=お色直しをするもの」というイメージが強い一方で、「ゲストとの歓談の時間を削りたくない」というご希望との間で、悩まれる花嫁様は非常に多いです。

編集部: 実際、お色直しのための「中座」には、どのくらいの時間がかかるのでしょうか。

金子: ドレスからドレスへの着替えでも、ヘアメイクのチェンジを含めると、おふたりが会場を空ける時間は約30分〜40分ほどになります。和装へのお色直しであれば、さらに時間がかかります。 結婚式の披露宴(パーティー)の時間は、一般的に約2時間半です。そのうちの30分以上、主役であるおふたりが不在になってしまうというのは、冷静に考えると非常に大きな時間的ロスですよね。

編集部: たしかに。レストランの美味しいお料理を楽しむ時間とはいえ、おふたりがいない空間は少し寂しさを感じてしまうかもしれません。

金子: そうなんです。特に、ご家族や本当に親しいご友人だけを招いた少人数のレストランウェディングの場合、ゲストは「おふたりの華やかな衣装チェンジ」を見に来たわけではなく、「おふたりとゆっくり言葉を交わすこと」を楽しみにいらしています。 だからこそ私は、「ゲストとの時間を何より大切にしたいのであれば、お色直しは無理にしなくても大丈夫ですよ」と、お伝えしています。

ドレスを脱がないお色直し。元スタイリストが提案する「引き算の美学」

編集部: とはいえ、せっかくのハレの日ですから、「少し雰囲気を変えてみたい」という花嫁様の女心もあると思います。衣装を着替えずに、印象を変えることはできるのでしょうか。

金子: もちろんです。むしろ、一着の上質なドレスをベースに、小物やヘアメイクだけで印象を鮮やかに変えることこそ、大人の女性の洗練されたスタイリング(美意識)の見せ所だと私は思っています。

編集部: 元ドレススタイリストならではの視点ですね。具体的にはどのようなアレンジがあるのでしょうか。

金子: たとえば、前半はクラシカルなシニヨンスタイル(まとめ髪)に、パールのイヤリングを合わせて、凛とした上品な印象に。 そして後半の歓談タイムに入る前に、5分だけ席を外して、髪を無造作なダウンスタイルに下ろし、大ぶりのヴィンテージのイヤリングに付け替え、リップの色を少し深みのある赤に変える。

あるいは、シンプルなスレンダードレスの上から、繊細なレースのボレロをふわりと羽織ったり、ウエストに巻くサッシュベルトの色を深いネイビーやオリーブに変えたりするだけでも、まったく別のドレスを着ているかのように印象は変わります。

編集部: それなら、ゲストをお待たせすることなく、スマートにイメージチェンジが叶いますね。

金子: はい。ファッションにおいて、全身のアイテムをすべて着替えるよりも、上質な白シャツをベースに、靴やアクセサリーだけを変えて昼と夜の顔を使い分ける方が、圧倒的にお洒落で洗練されて見えますよね。結婚式のスタイリングも同じです。 「引き算のお色直し」は、時間という見えない贅沢を生み出しながら、花嫁様のセンスの良さをゲストに静かに印象づけることができるのです。

ずっと一緒にいるからこそ深まる、美食と会話の記憶

編集部: お色直しをしないことで生まれた30分という時間は、パーティーの過ごし方をどう変えるのでしょうか。

金子: その30分は、すべて「ゲストとの会話」と「お料理を味わう余白」へと還元されます。

おふたりは中座することなく、ずっとゲストと同じ空間に留まります。 前菜からメインのお肉料理、そしてデザートに至るまで、ゲストと同じタイミングで、同じ温度のお料理を口に運び、「美味しいね」と微笑み合うことができる。 お互いの席を行き来して、グラスを傾けながら、昔の思い出話やこれからの未来について、ゆっくりと語り合うことができる。

編集部: 特別な演出がなくても、おふたりがそこにいるだけで、最高の時間になりますね。

金子: はい。銀座の歴史ある『銀座ハプスブルク』や、モダンな『Ginza ONO Gratia』のような一流のレストランの空間は、おふたりがゲストのそばにずっと寄り添っているという、その静かで温かい情景を、最も美しく引き立ててくれます。

お色直しという華やかなイベントを手放したからこそ得られる、途切れることのない心地よい時間の流れ。それこそが、ゲストの記憶に深く刻まれる「本当の贅沢」なのだと思います。

編集部: 最後に、お色直しをするかどうか迷われている花嫁様へ、メッセージをお願いします。

金子: 「お色直しをしない」という選択は、決して地味なことでも、手抜きでもありません。 本当に上質な一着のドレスを纏い、愛する人たちとの時間を一秒たりとも削らないという、とても大人らしく、美意識の高い決断です。

もちろん、どうしても着たいドレスが2着あるなら、お色直しをするのも素晴らしい選択です。大切なのは、「普通はこうだから」という理由で決めるのではなく、おふたりが「ゲストとどんな時間を過ごしたいか」を基準に選ぶことです。

もし、衣装よりも会話と美食を優先したいと願うなら。 私たちは、一着のドレスの魅力を最大限に引き出すスタイリングと、ゲストとの時間を最高に輝かせる空間づくりで、おふたりの想いに全力で応えます。どうか安心して、おふたりらしい選択をしてください。

LiiNAがご提案する、時間を贅沢に使うレストランウエディング

お色直しを手放し、ゲストとの途切れない会話と美食を楽しむ大人の選択。 LiiNAでは、元ドレススタイリストの審美眼による「引き算のスタイリング」で、一着のドレスを美しく着回し、時間を何よりの贅沢に変えるレストランウエディングをご提案しています。

ゲストと同じ時間を共有する喜びに満ちた、『銀座ハプスブルク』をはじめとする銀座エリアの厳選された名店をご案内。

「お色直しをしない場合の、具体的な時間の使い方が知りたい」 「一着で印象を変えられる、上質なドレスのアドバイスが欲しい」 まずはその想いを、そのままコンシェルジュデスクへお持ちください。 おふたりの美意識が光る、スマートで温かいハレの日の過ごし方を、一緒に描いていきましょう。